村田ばら園のカタログを読み感じた事。
以前のカタログは分類ごとにたくさんの品種が載っていた。
その美しい写真と、そのバラに対するコメントを参考にしていくつか買ったものだった。
メイクイーンのコメント。
メイクイーンは前はうちの庭にあったが、てっぽう虫にやられ枯れてしまった。
8m伸びるとある。
ピンクの美しいバラで、ほのかな香り。
ランブラーなので、すごい旺盛な伸び方をする。
「知名度は、遠くジャガイモにはかないません。」だって。
笑ってしまった。
今年のカタログは、品種は厳選していて、バラの樹形と共に紹介している。
とてもわかり易い。
それから初めて聞いた言葉。
「自立型誘引」
そんなの村田さん、昔は言ってなかったと思う。
なんだか、石井強さんのウィーピングスタンダードにも通じるような・・と思ったらそう書いてあった。
今の村田さんの思いがここに凝縮されているように感じた。
また9ページにも渡り、詳しく説明してあるのを読み、びっくりしてしまった。
私は園芸の本はあまり読まない。
本屋でパラパラ読む程度で、買ってまで読むような魅力的な本は最近はあまりないから。
写真はキレイだけどね。
バラの事を題材にしている本はたくさんあるけれど、村田さんの本が数冊あるだけ。
読まないから、よく知らなかった。
つるバラのシュートを生育中にピンチしたり、途中から切断する事が園芸雑誌で書かれているらしい事。
そうしてシュラブローズをある一定の背丈に止めて、かろうじて庭園としての美観を保っている。
新しい価値観の導入。
そうした意識のずれを村田さんは危惧している。
毎年数え切れないほどのバラの品種が生まれている。
その中で、一体どれだけのバラが残るか・・。
ほとんどがカタログ落ちして、名前すら残らない。
村田バラ園のカタログはほとんどがオールドローズで、100年以上前に作出されたバラ。
今こうして現代に残っているのは、ずっと愛され続けた証拠なのです。
「古花銘花に登場する多くの品種が今日新鮮に見えるのは、個性がそれぞれすばらしく、その点今のバラとは随分と異なります。今日のバラは耐病性にも優れ、木もしっかりとしてよく育ちます。また花弁の質にも優れ、切花にした場合でもシッカリと水揚げをして非常に優秀な品種になっています。
私が古花銘花に限りなく愛着を感じるのは、何処と無く懐かしさを覚えるから。俯き加減で咲く品種も愛着を覚えます。育苗家の個性や目標が強く反映さてている場合もあります。何処がそんなにいいのか聞かれても答えようの無いのも魅力です。」カタログより抜粋
私がフェンスに誘引しているドロシー3姉妹などは、横にだらしなく匍匐するタイプのランブラーです。
それをヒョイと上にあげ誘引させて咲かせています。
枝はとてもしなやかで扱いやすいですが、とげが半端ではありません。
香りもなく、うどんこにもすこぶる弱いです。
花が終わった7月ごろに剪定をしないと、枝がぐるぐるになって何が何だかわからなくなってしまう程、暴れに暴れます。
それがバラの本来の姿です。
美しく咲いた姿は仮の姿なのです。
それを見たら、もう二度と植えたくなくなるほどものすごいですが、それでも私はやっぱりドロシーが好きなのです。
四季咲きが良い、という考えも私にはない。
一季は、春に素晴らしい花を見せてパッと散る。
その咲き方が何とも潔いではありませんか。
夏も秋も花をずっと見たいとも思わない。
春に見事に咲いてくれたんだもの、それだけで十分です。
花だけでなく、葉も美しい品種はたくさんある。
サマースノーの黄緑色の葉は、花のない季節もとても美しい。
キレイに咲かせる、と言うよりも、私がいつも思っているのが、そのバラが持っている全てを出し尽くすのに全力をあげる、という事です。
カタログには6mとあるなら、8mは伸ばそうと思う。
一般的に、アーチには、つるバラと良く聞きますが、アーチにこそオールドローズが最適だと思う。
伸ばしても、2m位なら大き目のアーチによく合う。
そのバラが持っている性質を良く知り、一番適している場所に植えてあげたら、バラは喜んで最高の仕事をしてくれる。
一季などは、古い枝には花が咲かないという性質から、新しく出たシュートと枝の更新をしていく。
でも、バレリーナなど、風景を作るのに最高のバラは枝の更新もいいけど、ある程度古い枝を残す事によって、味のある風景を作る事が出来るんだよね。
赤などのインパクトのあるバラはあまり好みではない。
黄色も庭に使うには色の使い方が難しいので、なるべくなら避けたい。
ずっとバラを植えていると、面白いもので好みがはっきりしてくる。
村田さんは、この方の右に出る人がいない程、つるバラに置いて日本の第一人者です。
そのセンスは素晴らしいものです。
こういう才能は生まれ持ったもので、勉強したから出来るというものではない。
私は村田さんが好きです。
だから、村田さんの影響をもろ浴びているんですね。
大きなナーサリーは数多くあるけれど、そっちは見向きもせず、あえて、ずっと村田バラ園からお迎えしている理由はここにあります。
もっともっと、つるバラを植えましょう。
決して、つるバラやシュラブローズのシュートは切ってはいけません。
植える場所はたった60センチです。
後はアイディア次第で、いくらでも空間を使って自由に咲かせる事が出来るのですから。
メアリーローズが咲きました。
まだ満開ではないですが、これからどんどん咲いてきます。






ソンブロイユ
これも早咲きです。
窓辺へ誘引しています。
コンパクトに咲きました。


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何事も突き詰めるととても奥が深いのですねぇ~
私はただバラの花が好き^^
ほんとそれだけなんですけどね…
バラに限らずきれいに咲きそろう季節のお花を見るのが大好きです♪
先日植えた苗もマリーさんのほうはなかなか新芽が出てくれないんです・・・
もう1つのほうは新しい目がでて葉っぱも出てきたんですけど…
やっぱりその種類ごとに特性があるのでしょうね~
わんこ同様これからどう育つかわからないバラさんたちですが
ゆっくり見守りたいと思います^^
| まぁーこ | 2010/06/02 22:01 | URL |